のみ薬について

のみ薬にもいくつかの種類があります。大きく分ければ、シロップ(水薬)、粉薬(細粒、ドライシロップなど)、錠剤/カプセルの3種類になります。
年齢によって、シロップ⇒粉薬⇒錠剤へと変わっていくのが一般的ですが、お子様の好みもあるかと思います。上手に飲むための工夫や注意点をお伝えします。

1. シロップ(水薬)

甘くて飲みやすいのですが、これが大量誤飲につながることがあります。ご両親のみていない所でボトル1本飲んでしまう事故が数件ですが、毎年発生していますので、お子様の手の届くところには絶対置かないように注意してください。
シロップという剤型があるのはごく限られた薬に限定されますので、3歳を過ぎたらできるだけ粉薬に変えていきたいものです。

乳児ではスポイト、スプーン、哺乳ビンの乳首部分などを使って飲ませてあげてください。薬の種類によっては成分がボトルの底に沈んでいることもありますので飲ませる前に振って均一にしてください。他に粉薬もある場合は直前に混ぜて(溶けにくいこともあります)いただいてもよいと思います。

2. 粉薬(細粒、ドライシロップなど)

小児科では最も一般的な剤型です。直接口に入れて飲むことが難しければ、少量の水に溶いて時間をおかずにすぐに飲んでださい。ドライシロップは溶けやすいですが、細粒は溶けにくいものもあります。

問題は苦みのある場合ですが、どうしても飲めないときは練乳、アイスクリーム、ジャム(ペースト)などに混ぜていただいてもよいです。チョコレート味のもの(例えばアイスクリームやパンに塗るペースト)はうまく苦みがかくれて飲みやすくなるようです。
アイスクリームのような冷たいものは味覚が鈍くなることもあってうまくいく場合があります。逆に、ヨーグルトや果汁飲料のような酸味のあるものに混ぜると、苦み防止のための薬表面のコーティング(甘味成分など)がはげ落ちて、かえって苦くなることがありますので注意してください。

乳児ではごく少量の水に溶いて形のくずれない程度のかたさ(ねりわさび状)に練って、指を使って口の中に塗り付けてもよいです。舌の上に乗せるのではなく、上あごや、ほほの内側に塗り付けたあと、授乳させるとよいでしょう。乳児の服薬は、授乳後(食後)はむずかしいので授乳前(食前)で問題ありません。

3. 錠剤/カプセル

幼児でどうしても粉薬が飲めない場合に錠剤を希望されることがありますが、基本的には成人用に作られたものであり、体重が少ない小児の場合、飲む回数を減らしても過量投与になる恐れがあるため、処方できないこともあります。

また、錠剤を飲み慣れている幼児がご両親や祖父母の方の薬(高血圧、不整脈、糖尿病など)を飲んでしまう事故も毎年発生していますので、薬の保管場所には細心の注意を払ってください。幼児では悪ふざけしながら飲むと気管につまらせる可能性があることにも留意してください。

4. 薬を飲む回数とタイミング

風邪や胃腸炎などを対象にした処方では1日2回ないし3回の服用となります。3回の場合、昼の服薬については、幼稚園児で午後3~4時に帰宅できるときは、帰宅後に飲んでいただければと思います。
特殊な薬でなければ食後でなくても問題ありませんので、服薬のために何かを食べさせる必要はありません。3回目の服用は4時間あけばよいので、眠前でもけっこうです。

4時間あかずに寝てしまった場合は、症状がある程度落ち着いていれば起こして飲ませなくてもいいです。咳がひどくて夜起きてしまったときは、その時に飲めなかった分を飲ませればいいでしょう。

幼稚園においても誤薬が発生する可能性がありますので、できるだけ、ご家庭での服用を勧めています。保育園などで帰宅が午後5~6時で、就寝までに4時間あかなければ、1日2回の服薬がよいので申し出ていただければと思います。

クリニック概要

青い鳥こどもクリニック

院長
引田 満 (日本小児科学会専門医)
所在地
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鎌ヶ谷バス停下車
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